「南高梅」の歴史とその特徴とは?

皆さんが普段食べている梅には多くの栄養素が含まれています。
梅の酸味はクエン酸によるもので、梅干しには他の野菜や果物と比べて多くのクエン酸が含まれています。
クエン酸には代謝を促進させる効能もあり、疲労回復にもつながります。
それ以外にもビタミン・カルシウムや、鉄、マグネシウムなどミネラルと呼ばれる成分も豊富に含まれています。

そんな梅の品種の中で最も有名なものが「南高梅」でしょう。
皆さんが普段口にしている梅も南高梅が多いのではないでしょうか。
ところで、皆さんは「南高梅」とはどんな品種かご存じですか?
名前はよく聞くけどどんなものか知らない人も多いと思います。
そこで今回は「南高梅」の歴史や特徴などをまとめてみたいと思います。

そもそも南高梅は和歌山県みなべ町を中心に取れる梅の品種になります。
南高梅は元々「高田梅」と呼ばれていました。
これは高田貞楠さんがが育てた梅であることからその名前が付けられています。
そして、みなべ町は当時、上南部村と呼ばれていました。
加えて、高田梅の調査研究に南部高校が協力したことから、南部の「南」と高田の「高」の字をとって「南高梅」と名付けられています。
よく「紀州南高梅」と記載されることがありますが、これは紀州・和歌山のみなべ町が一大産地であることから呼ばれています。

南高梅は白梅であり、日本の梅の中でもトップブランドとして位置する最高級品とされています。
実際に、南高梅を目にすると、果実がとても大きいのが分かります。
また、皮が薄く、種は小さめで実が柔らかいのも特徴です。
粒が大きく果肉の部分が肉厚でやわらかいので、梅干しで食する機会も多いと思います。
実際に梅干しとして食べると、酸っぱさだけではなく、豊かな風味と食感の滑らかさも感じることができ、様々な食べ物にも合うのが南高梅の梅干しになります。

また、南高梅と聞くと梅干しのイメージが強いですが、梅干し以外にも梅酒や梅ジュースなどの加工品もあります。
梅の収穫は毎年6月がピークとなりますが、この時期には黄色く大きく実った梅が木の近くに落下しており、それを収穫することになります。
実際に熟した南高梅を手に取ってみると、桃のようなフルーティーな香りがします。
生で食することはないですが、梅酒や梅ジュースなどに加工した際にもこのフルーティーな香りを楽しむことができます。

皆さんも普段食する梅干しや梅酒などにも使われている南高梅。
その特徴や歴史を知っておくと実際に食べるときに、いつも以上に美味しさを感じることができるかもしれないですね。