6月に入り、ジメジメと湿った日が多くなってきました。
暑い日が続くと体がだるくなり、食欲も落ちてきます。
食欲がない時には梅干しや梅酒など梅料理がおススメ。
梅には食欲増進効果があり、これからの時期にピッタリの食べ物です。
そんな梅の実はこの6月に収穫時期を迎えます。
今回は、意外と知られていない梅の収穫をどのように行っているかをご紹介します。

梅の一年
梅の一年は1月下旬から2月頃から始まります。
この時期に梅の花が咲き始め、3月上旬にかけて梅の花が見頃を迎えます。
梅は桜よりも早く咲き、「春を告げる花」と言われます。
梅の花が咲くと、ミツバチが花から花へと飛び回り、受粉を行います。受粉によって、梅の実が徐々に育っていき、4月から5月にかけて果肉の大きい梅の実がなります。
そして、その梅の実を収穫するのが6月になります。
梅の収穫時期は、青梅と完熟梅で時期が少しずれます。
6月上旬から中旬に青梅を、下旬から7月にかけて完熟梅の収穫が行われます。

青梅の収穫
6月上旬は青梅が大きく育つ時期になります。
この頃になると梅の実が少しずつ赤く色づいてくる頃です。
木になった状態で色づいた青梅を1つずつ収穫していきます。
大変な作業になりますが、ここで収穫した梅が梅酒や梅ジュースなどに利用されることになります。
ちなみに、6月といえば梅雨の時期ですが、この「梅雨」の語源にはいくつかの説があります。
その中の１つに、梅の実が熟する頃に降る雨ということで「梅雨」と名付けられたという説もあります。
梅雨以外にも「入梅」という言葉もあります。これは本来梅雨入りを指す言葉です。
梅は古くから日本で親しまれていたため、季節を表す用語と結びついているものも多く残っています。

完熟梅の収穫
木になっている青梅を一つずつ収穫していきますが、次第に完熟してきた梅は、木から落ちていきます。
この頃の梅は完熟しており、色も青から黄色に変わっていきます。
完熟梅の収穫はこの木から落ちた梅を収穫していきます。
木から落ちた梅を収穫するために梅の栽培農家では、梅の収穫前に木の周りに青いネットを張ります。
この時期、梅の名産地を訪れると、斜面に青色のネットが張られている姿を見ることができます。このネットを張ることで、落花しても梅が傷つかず、綺麗な状態で収穫することができます。
熟した梅は主に梅干し用として扱われ、収穫後塩漬けが始まります。

このように、今の時期は梅の収穫真っ盛りの時期となります。
皆さんも梅酒を飲んだり、梅干しを食べる際には、農家の皆様の収穫の努力を想いながら食べると、また一層美味しく感じることができそうですね。