梅の種類はどれくらい?梅の品種や系統まとめ

花見と言えば桜の花を思い浮かべる人が多いと思います。
しかし、日本では古くから花見と言えば梅の花とされてきました。現在の元号である「令和」も万葉集にある「梅花の宴」を元に制定されています。
古くから観賞して楽しむことができたのが梅の花の特徴です。
また、梅は眺めて楽しむだけではなく、食べ物や飲み物としても利用されてきました。
疲労回復効果のあるクエン酸を含んでいるだけではなく、ビタミン・カルシウムなども豊富に含まれており、健康に良い食品とされています。
梅干しや梅酒などで飲食しているので、身近に感じている人が多いと思います。
このように梅は観賞用だけでなく、飲食用にも利用されています。
ところで、皆さんは梅についてどれほどの種類があるかご存知でしょうか。
一口に梅といっても、実際には多様な品種が存在しています。
そこで、今回は梅の種類や系統についてその特徴や品種などをご紹介していきます。

梅はその品種が多く、300種類以上あるとされています。
これらの品種をまず大きく分けると、2つに分類できます。
観賞目的の「花梅(はなうめ)」と、実の採集を目的とする「実梅(みうめ)」です。
観賞目的の「花梅」はさらに3つの系統に分類されます。
「野梅(やばい)」系、「緋梅(ひばい)」系、「豊後(ぶんご)」系です。

「野梅(やばい)」系は中国から渡ってきた梅の子孫とされています。
花や葉が小さく、枝も細めですが、香りが良いのが特徴です。
品種では、八重野梅、八重寒紅、難波紅、古金欄、白玉などがあります。

「緋梅(ひばい)」系は野梅系から変化してきた種類であり、花が紅色や緋色のものが多いです。
花だけでなく、枝や幹の内部も紅いものが多いです。
花が白くても枝が赤いものだとこの「緋梅(ひばい)」系とされます。
品種では、紅千鳥、鹿児島紅、唐梅、夏衣、東雲などがあります。

「豊後(ぶんご)」系は梅と杏の雑種になります。
葉が大きく、枝が太めのものが多いです。
花も大輪で淡紅色ですが、香りは強くない系統になります。
品種としては、桃園、楊貴妃、巻立山、江南所無、八重揚羽などがあります。

これに対して、実を採ることを目的にしているのが実梅です。
有名なものとしては南高梅が挙げられます。
梅干しなどで食べたことがあるかと思いますが、和歌山県産で、大粒なのが特徴です。
これ以外にも、豊後、玉梅、月世界などの種類があります。
ものによって梅干しやカリカリ梅、梅酒などで飲食することができます。

上記のように梅といっても系統や品種などは様々です。
皆さんが普段見ている梅の花や梅干し、梅酒などもどんな種類のものか調べてみるのもいいですね。